崩壊

街を歩いていても、子どもが目につかなくなった。あんなに欲しかったのに。泣いてまで欲しがっていたわたしがバカみたいに思える。執着がなくなったってことは良いことなんだろうか?でも、ちょっと悲しい。やっぱり子どもを産みたいと思う自分もいて。けど、忙しくてそれどころじゃない。っていうか、もうどうでもいい。


夫との生活にもう、希望はもたないというフィルターをかけていないと、自分がツラくなるだけだから。こんな同居人みたいな生活ほんとはイヤだけど、わたしが折れれば夫婦はつづいていくのかもしれないけど、そんなことを考えているうちにどんどん夫と一緒にいる時間が苦痛になって、ケンカすらしなくなって。
でも夫はわたしをひきとめる気などさらさらないんだ。
別居宣言してからのほうが家事手伝ってくれるし。そして他人というフィルタがかかったほうが、なぜか夫がかっこよく見えるんだよな。悔しいけど。
そして同居人だとみなしてからの方が、余程わたしは自由になった。


男なんて安心してしまえばその関係に胡座をかいてしまうもんなんだって。でもわたしも胡座をかいてたんだし。いまさらながら、ようやく、気づいた。


今はそれなりに努力しているらしい、わたしたち。
でも、歩み寄れない。盲目に夫だけを見て、夫に尽くして、それが幸せだと思っていた自分には、もう戻れない。


その裏にあった不満を見てしまったから。
もう、傷つきたくないし、期待はしない。