昨日の夜勤のこと。

連休の最後の日、朝電話がかかってきて忌引の方の代わりに夜勤をやることになりました。


夜勤はナース2人、看護補助1人です。
私は普段はAチームを診ているわけですが、 昨日休んだナースはBチームのナース。
なので、Bチームの患者さんをみることになりました。患者は30人×2チームです。

私は去年はB(以下、チームは略します)に属していたので、長い入院のメンバーは変わらないし、
Bを受け持つことにあまり抵抗はなかったのですが、 Bの方が全体的に介護度が高い感じがしました。


今Bには病棟で一番調子の悪い方がいて、胴拘束と上肢を抑制している方がいます。
今は、徘徊、食事がとれない、疎通が取れる時と取れないときがある、などの症状があります。
胴拘束をしないと、廊下や他の人の部屋にところかまわず徘徊してしまい、休息がとれません。
食事の時間になると、介助者の手などをぎゅーっと握ってしまい、食べられないことが多いです。
それでも、タイミングをみて 声をかけ口に入れてあげれば食べられることもあります。
鎮静をかけて興奮を静める目的と、補液の目的で、抗精神病薬の入った点滴を四六時中しています。
点滴を抜いてしまうため、胴抑制だけでなく両上肢も抑制しています。

昨日はこの方(Mさんとします)に「かかりきりになるだろうなぁ」という覚悟はあったのですが、
夕食のあとに思いもかけないことが起こりました。


Mさんの食事介助をようやく終えようと思ったところ、
Tさんがベッドサイドで突然コーヒー残渣様の嘔吐をしたと、相方のナースから報告がありました。
相方のナースが即当直医に電話で指示をうけました。
明日の朝まで飲食禁止、止血剤入りの点滴Keep、明朝採血、日勤で胃カメラの指示をうけました。
私はTさんを処置室に呼び、指示の点滴をしました。
Tさん、おっとりとした口調ながらかなり自己主張の激しい方で。
「いやよ〜。何してもいいけど、点滴だけはいや。だって動きが鈍くなるのよ。
顔も洗いたいし、お肌の手入れもしたいし、トイレだっていけなくなるじゃない。だからいや。」
(お肌の手入れとか言ってる場合じゃないよッ)


この間、日勤のナースが何名か残っていて、いろいろと周囲の雑務を手伝ってくださり、
副師長はTさんの説得を手伝ってくれました。
結局は副師長の「命にかかわるんだよ」の言葉で,Tさんは折れました。
私がTさんの説得と点滴を入れている間に 相方ナースと看護補助さんで汚れたベッドをきれいにし、
Tさんのベッドをナースルームに近い病室に移しました。
この間も抑制をしているMさんのもとには、 15分ごとに巡視に行かなければなりません。
Tさんは基本的にベッド上で安静、トイレはポータブルで、洗面は濡らしたタオルで行っていただきました。
当然、お肌のお手入れはナシで。


夕食は30分ずつ取れるのですが、昨日はそんな間もなく、時間の取れるときに適当に…でした。
8時に就眠前薬の配薬、9時に消灯、夜間はMさんの巡視に15分ごとにまわり、
そのついでと言ってはなんですが、Tさんのところにも立ち寄り巡視しました。
その間パソコンに向かって記録をしたり、睡眠薬をもらいにくる患者さんの対応をしたり、
たまには相方さんとお菓子を食べておしゃべりしたりしました。


そんな感じの夜勤でした。Tさんはそれ以上嘔吐することはなく、一晩を無事におおせました。


二人も点滴の人がいるなんて、精神科をはじめてから初めてです。
同じ精神科でも、急性期だと点滴は珍しくないのでしょうが、
慢性期なので、めったにないです。そして、急な身体の変化も。
でも、こういうことは何科に行ってもあるんですよね。


………


紀香のギネ(産婦人科)のドラマ観ました。おもしろかった。
紀香は微妙なんですよね。影のある女性の役が似合わないのです。
脇役の人々は良い感じです。上地みたいな新人医者はいそう。
ギネには興味あります。助産婦学校の受験問題集買ったこともあります(笑)
大きな病院だと正常な分娩だけじゃないんですね。
外科系はこわいよぅ。泣きそうです。血がダーっとなってたり・・・・
心マくらいは復習しないと。